Semiconductor

半導体テスト開発に量産装置と互換のベンチ環境

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    量産装置と同じ実行動作でテスト内容を開発・検証する、DFT設計者向けのベンチ環境が発表された。

  2. 実現の仕組み

    デジタル測定器SiConic D200に操作・自動化ソフトウェアを組み合わせ、テストパターンの実行とデバッグをつなぐ。

  3. 得られた結果

    新しいデジタル測定器の公表仕様は、最大200 Mbpsのデータレートと低ジッターのクロック源への対応を含む。

  4. 従来との違い

    半導体検証基盤SiConicの対応対象が、設計検証とテストエンジニアリングからDFTエンジニアリングにも広がった。

明るい作業台で、測定器につないだ半導体テスト基板を検証し、その奥に量産用テスト装置が見える編集イラスト。
AI生成画像

半導体の量産テスト装置と同じファイル形式・実行動作を使うベンチ環境が、テストを考慮した設計を担うDFT設計者向けに発表された。アドバンテストの半導体検証基盤SiConicに追加される環境で、量産へ移す前のテスト内容を開発・検証する。提供は2026年9月末までの予定だ。

量産装置と同じ形式と実行動作を使う

アドバンテストが発表したSiConic DFT Engineeringは、DFT設計者が作業台上でテスト内容を開発、検証、最適化する環境だ。DFTはテストを考慮した設計を指し、新環境は量産向け半導体テスト装置V93000との互換性を軸にしている。

アドバンテストによると、テスト内容の生成から実行、修正、検証まで、量産装置と同じファイル形式、記述の意味、実行動作を使うことができる。従来のDFT設計者は、量産テストとの対応に限界のある自作ベンチ環境を使うか、量産用の自動テスト装置を利用して検証していたという。

デジタル測定器がベンチでの実行を担う

新環境はデジタル測定器SiConic D200に、操作ソフトウェアSiConic Explorer、自動化ソフトウェアSiConic Script、連携ツールSiConic Linkを組み合わせる。この構成で、ベンチ上のテストパターン実行、デバッグ、自動化、検証を一つの作業の流れにまとめる。

デジタル実行を担う測定器の公表仕様は、最大200 Mbpsのデータレートを含む。低ジッターのクロック源にも対応し、量産テストに合わせたデジタル実行機能を提供する。

結果の可視化から繰り返し検証へつなぐ

実行したテストパターンは、SiConic ExplorerのDFT向け操作画面でデバッグし、結果を可視化できる。パターンの実行と結果の確認を同じ操作環境で扱う。

検証作業を繰り返すために、SiConic Scriptは手順のスクリプト化と自動化を担う。デバッグに加え、条件を変えながら行う試験や検証を、再実行できる手順として構築することができる。

検証したテスト内容をV93000へ移す

アドバンテストによると、新環境はベンチで検証したテスト内容のV93000への移行を支援する。ベンチ側の開発・検証を、量産装置で使うテスト内容へつなぐ構成だ。

今回の拡張で、SiConicの対応対象には設計検証、テストエンジニアリングに加えてDFTエンジニアリングが加わった。アドバンテストは、このDFT向け環境を2026年9月末までに提供する予定としている。