半導体の量産テスト装置と同じファイル形式・実行動作を使うベンチ環境が、テストを考慮した設計を担うDFT設計者向けに発表された。アドバンテストの半導体検証基盤SiConicに追加される環境で、量産へ移す前のテスト内容を開発・検証する。提供は2026年9月末までの予定だ。
量産装置と同じ形式と実行動作を使う
アドバンテストが発表したSiConic DFT Engineeringは、DFT設計者が作業台上でテスト内容を開発、検証、最適化する環境だ。DFTはテストを考慮した設計を指し、新環境は量産向け半導体テスト装置V93000との互換性を軸にしている。
アドバンテストによると、テスト内容の生成から実行、修正、検証まで、量産装置と同じファイル形式、記述の意味、実行動作を使うことができる。従来のDFT設計者は、量産テストとの対応に限界のある自作ベンチ環境を使うか、量産用の自動テスト装置を利用して検証していたという。
デジタル測定器がベンチでの実行を担う
新環境はデジタル測定器SiConic D200に、操作ソフトウェアSiConic Explorer、自動化ソフトウェアSiConic Script、連携ツールSiConic Linkを組み合わせる。この構成で、ベンチ上のテストパターン実行、デバッグ、自動化、検証を一つの作業の流れにまとめる。
デジタル実行を担う測定器の公表仕様は、最大200 Mbpsのデータレートを含む。低ジッターのクロック源にも対応し、量産テストに合わせたデジタル実行機能を提供する。
結果の可視化から繰り返し検証へつなぐ
実行したテストパターンは、SiConic ExplorerのDFT向け操作画面でデバッグし、結果を可視化できる。パターンの実行と結果の確認を同じ操作環境で扱う。
検証作業を繰り返すために、SiConic Scriptは手順のスクリプト化と自動化を担う。デバッグに加え、条件を変えながら行う試験や検証を、再実行できる手順として構築することができる。
検証したテスト内容をV93000へ移す
アドバンテストによると、新環境はベンチで検証したテスト内容のV93000への移行を支援する。ベンチ側の開発・検証を、量産装置で使うテスト内容へつなぐ構成だ。
今回の拡張で、SiConicの対応対象には設計検証、テストエンジニアリングに加えてDFTエンジニアリングが加わった。アドバンテストは、このDFT向け環境を2026年9月末までに提供する予定としている。