Semiconductor

画像センサー量産へソニーとTSMCが合弁設立の最終契約

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    先端プロセスを使うスマホ向け画像センサーの開発・量産拠点を設けるため、法的拘束力のある最終契約を締結した。

  2. 実現の仕組み

    ソニーが画像センサーの技術開発と製品設計を主導し、合弁会社がTSMCの先端プロセス技術と製造ノウハウを活用する。

  3. 得られた結果

    出資計画はソニーが現金と工場資産で約4650億円、TSMCが現金で約2820億円となり、事業条件に応じて段階的に実行する。

  4. 従来との違い

    次世代画像センサーの提携は、予備合意から合弁設立に向けた最終契約の締結段階へ進んだ。

明るい半導体クリーンルームで、画像センサーの画素配列を描いたパネルを背景に、製造装置に載せたウェハー上のセンサー群を描く編集イラスト。
AI生成画像

スマートフォン向け画像センサーの量産に向け、製品設計と先端製造プロセスを組み合わせる拠点づくりが最終契約の段階へ進んだ。ソニーとTSMCは熊本県合志市で合弁会社を設立する契約を締結し、2029年の量産開始を見込む。

熊本の開発・製造拠点をソニーの支配下に置く

ソニーセミコンダクタソリューションズと半導体受託製造企業のTSMCは、合弁会社Advanced Vision Semiconductor Manufacturing Corporationの設立に向け、法的拘束力のある最終契約を締結した。設立予定地は熊本県合志市で、先端製造プロセスを用いたスマートフォン向け画像センサーの量産に必要な開発・製造活動を担う。

ソニーは合弁会社の唯一の支配株主となる予定だ。合弁会社はソニーグループの連結子会社として運営される計画で、共同出資する製造拠点をソニー側の経営体制に組み込む。

画像センサー設計と先端プロセスの役割を分ける

ソニーは画像センサーの中核技術の開発に加え、製品企画と製品設計を主導する方針だ。その設計を量産につなげる開発・製造活動では、合弁会社がTSMCの先端プロセス技術と製造ノウハウを活用する計画となっている。

両社はこの役割分担を通じ、顧客ニーズに基づく画像センサー製品の商用化を加速することを目指す。2026年5月に発表した次世代画像センサーの戦略的提携に関する予備合意から最終契約へ進む一方、提携のその他の内容は維持する。

新設工場の移管と現金で出資する

製造拠点を支える出資として、ソニーは現金と会社分割による資産移管を合わせて約4650億円を拠出する計画だ。移管対象は、既に投資している合志市の新設工場である。

TSMCは約2820億円を現金で出資する計画となっている。両社の出資は一括ではなく、市場需要などの事業条件に応じて段階的に行う見込みだ。

政府支援を前提に投資を検討し、2029年の量産を見込む

両社の出資に加え、合弁会社が計画する生産能力の実現に必要な投資も検討されている。この投資は、日本政府の支援を受けることを前提としている。

合弁会社の設立と取引の完了には、必要な規制当局の承認と通常の取引完了条件の充足が必要だ。合弁会社は2029年の量産開始を見込んでいる。